12月も中旬、いよいよ冬が深まりはじめると、落葉樹の葉はいっせいに散り始めはじめた。
銀杏のじゅうたん。そんな風景が京都のいたる所で見られる。
落葉樹は初冬から老化が始まる。働きが止まると葉の付け根の部分に離層という新しい組織が作られて、葉はそこから枝を離れて落ちはじめる。
役目を終えて落ちた木の葉は、菌や虫たちに分解されて木の養分になる。肥料をやらなくても森林が育つのは、毎年落ち葉が供給されているからだ。
自然界には役割がある。もちろんも人間界にも役割がある。
子育てという役割を担っている「今」は身を削ってでも、子どもに栄養を与えたい。
教育という役割を担っている「今」は子育てに奮闘している保護者の気持ちに寄り添い、身を削ってでも、子どもたちを成長させていきたい。
子育てなんて誰にも褒めてもらえないし、なかなか認めてもらえない。
でも、子どもの成長というかけがえのない対価がある。
ご縁を頂いた全ての子どもを一人前な木に育てるよう、精一杯役割を全うしたい。そして、良い社会をつくりたい。